2ntブログ

#28 マイナスにとび込め

エロアニメの神様
12 /10 2022
さてさて、
本日はアフレコレポートについての
お話です。

「アニメのアフレコって
 スタッフとキャストさんが揃う
 数少ない機会なんだよね
 制作も大詰めになってきてるし
 その様子をレポートできれば
 良い告知になるんだけど……
 エロアニメの場合、
 ちょっとそれが難しいんだわ
「一体何故でしょう?」

公開出来る画像が少ないんだよね
 エロアニメのキャストさんは
 当然顔出しNGだし
 スタジオ内の様子を公開するのも
 あんまり良い顔されないから」
「スタジオの様子だけでもですか?」
「スタジオ内の画像が公開されると
 例えスタジオ名を伏せてても
 スタジオの公式HPと比較されて
 どこのスタジオで収録していたか
 特定されちゃう可能性があるのよ」
「スタジオ側としては、アダルト作品
 の収録に使われたってことを
 あんまり公にしたくないんだよね」
「ははぁ……それはまた
 ちょっと寂しい話ですね」
「いやいや、
 画像の公開が出来ないってだけで
 エロアニメの収録そのものには
 何の障害も無いんだからさ
 そんなに贅沢は言えないけどね」

「そんなこんなの事情があるから
 エロアニメのアフレコレポートは
 公開できる画像がアフレコ台本の
 表紙だけだったりするんだよ
「キャストやスタジオが特定されない
 アフレコレポートマンガとかなら
 問題は無いんだろうけど
 そこまでの手間と時間はなかなか
 掛けられないからさ」
「なるほど」

「……まぁ、エロアニメじゃなくても
 アフレコの情報公開には
 気をつけた方がいいんだけどね
「どういうことですか?」

「昔、師匠のところで
 TVアニメに関わっていた若い頃、
 やっぱりアフレコには
 毎回立ち会ってたんだよ」
「はいはい」
「で、ある時、
 収録が終わってスタジオのロビー
 に出てくると、やたら元気な声で
 『お疲れさまでしたー!』
 って皆に声を掛けてくる若い男性
 がいたんだよね
「見慣れない顔だったんだけど、
 どこかの声優事務所の若手さんか
 雑誌の取材の方かなと思って
 その時はそれ以上特に
 気にしてなかったんだけどさ、
 翌週のアフレコの行った時、
 実はその男性が、一般のファン
 だったって教えられたんだよ
「ええっ?」

アフレコスタジオってさ
 スタジオの中まで入るのは
 さすがに目立つんだけど
 皆が休憩してるロビーとかは
 結構簡単に入れちゃうのよ。
 TVシリーズの収録中とかは
 人の出入り多いし、
 部外者でも堂々としていたら
 意外と怪しまれなかったみたい」
「その若い男性は
 一体何が目的だったんですか?」
ある役者さんのファンだったのよ。
 別にそんな悪気は無くてさ、
 その人の出待ちをするつもりで
 スタジオに来て、ロビーにまで
 入ってきちゃったみたい。
 お目当ての役者さんに
 『いつも応援してます
  頑張ってください!』
 てな感じで話しかけてきて
 やっと素性が分かったらしいよ」
「ははぁ……なるほど」

「まぁ当時は笑い話で済んだんだけど
 よく考えるとおっかないよね。
 三年前の夏に起きた
 京都アニメーション放火殺人事件
 みたいにさ、
 スタッフやキャストさんに悪意が
 ある人物でも、簡単にスタジオの
 中まで入れちゃうっていうのは
 ちょっとね
「確かにそうですね」
「ただ、TV局やラジオ局みたいに
 入場チェックをするとなると
 手間も人手も掛かっちゃうだろうし
 なかなか難しい問題だと思うよ」

「そんなこんなで、
 アフレコの日時や収録スタジオは
 あんまり公にしないのが
 暗黙の了解になってる気がする
「TVシリーズの場合、
 毎週同じ日時、同じスタジオで
 収録することが多いから、
 うっかりTwitterで
 『今日は○○の収録でしたー!』
 とか呟いちゃうと、
 収録の曜日が公になっちゃうし
 スタジオの外で撮った写真でも
 場所が特定されたりするしね」
「……しかし、何と言いますか……
 せっかく便利なツールがあるのに
 それが有効活用されずに
 悪用されてしまうというのは
 ヒトの世界は何とも皮肉ですね」

まぁそう悲観したものでもないよ
 アニメ制作をやってると
 予算、スケジュール、人手、
 全部が完璧なんてことは
 まずありえないわけでさ。
 ダメなことはダメって諦めて、
 与えられた条件の中で
 やれることを精一杯やれば
 それでいいんじゃないかな?

賀島さんをはじめ、
エロアニメ業界の方々は
簡単にへこたれないと言うか……
逆境に強いのだと思います。

「さてと、今日の一曲なんだけど
 『TAROMAN』
 『爆発だッ!タローマン』
 が聞きたいな」

『TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇』
2022年7月にNHKで放送された
一話5分間の特撮テレビドラマです。
監督・脚本他を藤井亮さんが
務められています。

「1970年代に制作された特撮番組
 っていう体の作品でさ。
 TAROMANはもちろん、登場する奇獣
 や宇宙人も全部、岡本太郎さんの
 作品がモチーフなの」
「TAROMANは
 単なる巨大ヒーローじゃなくて
 【芸術の巨人】なんだよね。
 岡本太郎さんの生き様を
 反映しているみたいで、行動が
 すごくシュールででたらめで
 それが何とも魅力的でさ」
「主題歌の
 『爆発だッ!タローマン』
 岡本太郎さんの言葉を繋いで
 作られた歌詞なんだけど、
 よく聞くとすごく考えさせられる
 フレーズばかりなんだよね」

動画の埋め込みができないようなので
こちらにリンクを貼っておきますね。

賀島さんは今月発売された
『超復刻版タローマンかるた』
購入されています。
その中で特にお気に入りの一枚が
『爆発だッ!タローマン』
サビでもある一節、

『うまくあるな
 きれいであるな
 ここちよくあるな』

だそうで、
読み札をデスクマットに入れて
飾っておられます。

「モノ作りをしている人には
 刺さるフレーズじゃないかな?
 長く仕事で制作をしていると、
 どうしても上手く綺麗に心地よく
 小さくまとまった作品を作りがち
 だと思うんだよ。
 岡本太郎的な精神っていうのは
 いつも胸の中のどこかに
 キープしておきたいと思うよ」

本日も長々とお聞きいただいて
ありがとうございました。
一時期は毎週更新を
目指していたのですが、
ちょっとどうしても無理っぽいので
最近は毎月10日、20日、30日に
更新できればと考えております。
あまり頻繁に更新できず恐縮ですが
よろしければまた
私の話を聞きに来てくださいね。

コメント

非公開コメント

佐和山進一郎

エロアニメ・エロゲームのシナリオ
エロ小説のお仕事、随時募集中!
メールフォームまたはツイッターの
DMにてお問合せ下さい