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ウラばなし

エロアニメの神様
05 /25 2022
現在ちょっと

締切に追われておりまして、

今回の更新は

『エロアニメの神様』

ウラばなしを少々。


元々、

三谷幸喜さん

『三谷幸喜のありふれた生活』

(朝日新聞夕刊掲載)や、

宮藤官九郎さん

『いまなんつった?』

(週刊文春掲載)のような

脚本家さんのエッセイを

読むのが好きでした。


自分でも、

エロアニメ業界の実情や

作品の面白い裏話、

プライベートや趣味、

好きなアニメ・マンガの話も

織り交ぜたエッセイのようなものを

書いてみたいと考えていました。


ただ、なかなか執筆時間が取れず

どんな形で発表したらよいか

悩んでいました。

週刊少年マガジン×モーニング

【漫画脚本大賞】に応募して

最終審査まで残ったこともありました。


そんな中、ヒントになったのは、

伊奈めぐみさんのコミック

『将棋の渡辺くん』でした。

(別冊少年マガジン掲載)


この作品は

コミックエッセイなのですが、

短いネタを幾つか重ねた形で

構成されています。

こんな形の短いネタなら、

ブログで毎週更新もできるのでは

ないかと考えたわけです。


またこの作品は、

作者の伊奈めぐみさんと、

ご主人のプロ棋士・渡辺明名人との

対話によって進行する形式が殆どで、

掛け合いによるエッセイというのも

面白いのではないかと感じました。


主人公のエロアニメ脚本家・

【賀島晴史郎】

もちろん私自身がモデルです。

当初、佐和山進一郎としてそのまま

登場させようかとも思ったのですが、

プライベートに関してはフィクション

を織り交ぜていますし、

何より私自身がエロアニメの神様を

まだ見ることができないので(汗)

架空のキャラクターを考えました。


ネーミングについては、

私がエロアニメ業界に入った当初、

お世話になったスタッフ諸氏の

18禁ネームを組み合わせています。

実は【佐和山進一郎】という

ペンネームも同じやり方で作った

名前なのです。


その掛け合いの相手となる

【エロアニメの神様】ですが、

聞き手の役割から逆算して

作られたキャラクターです。


エロアニメの対する知識はないけれど

エロアニメへの愛情が人一倍ある。

アニメやマンガの知識があって

データを紹介できる。

特定の好きな作品やキャラは持たず、

どんな作品に対しても平等で、

俯瞰した視点から話ができる。


というイメージで考えていたのですが

そんな都合の良い人間はいるはずもなく、

もし居るとしたら、人間以上の存在、

【神様】なのではないか?

と考えたわけです。


ただ、

神様が人間世界に干渉できると

神様が主人公になってしまうので、

彼女はあくまで、エロアニメに関わる

【ヒトの思い】の結晶化した存在で、

エロアニメを心から愛して称える

トロフィーのような存在としました。


#2で神様にも

自身の存在について語らせてみました。

「エロアニメがこの世に生まれて、

 大勢のヒトの思いを集めて、

 この世界に認められたという

 確かな証とも言えますね。

 表彰されてトロフィーを頂くのは

 とても名誉なことですけど、

 トロフィーそのものが

 何かの役に立つ

 というわけではないでしょう?」


ビジュアル上のイメージは、

こちらの写真にあるドールです。

DSC_0046.jpg

このドールは友人の

むらかみてるあき監督

に戴いたものです。

以前、作画の参考に

使っていたのだとか。


彼が自宅を引っ越す際、

不要になった家電等を戴いたのですが

その際、

ゴミとして処分する予定だった

このドールを何となく気に入って

ついでに戴いたのです。


ボークスさん

ドルフィードリーム

素体らしいのですが詳細は不明です。

眼の感じが見据えられているような

吸い込まれそうな感じがして、

素体のままが気に入ってます。


仕事中、チラッと横を見ると

目につく椅子の上に置いているので

いつも見られているような気がします。

その辺が【エロアニメの神様】の

イメージに合致しました。

サイズ的にもこのぐらいだったら

近くに居ても邪魔にならないかと。


ウラばなしはとりあえずこの辺で。

次回は通常更新できるように

頑張りますので、

宜しければまた覗きにきてください。


#11 余裕なんてないんだよ

エロアニメの神様
05 /17 2022
前回、
エロアニメのプロット制作について
賀島さんにお話を伺いましたが、
今回はその補足というか、
オマケです。

「……いや、プロットの話してたら
 原作に対するアプローチの話が
 意外と多くなっちゃってさ。
 あんまり長くなってもアレなんで
 止めといたんだけど、
 もう少し補足しておこうかなと」

「そう言えば、
 賀島さんが書かれた
 エロアニメのシナリオは、
 大半が原作付きの作品ですよね?」
「300本以上エロアニメのシナリオ
 を書いてきたけど、コミックとか
 ゲーム原作じゃない作品なんて
 10本も書いてないと思うよ」
「原作のキャラクターや世界観を
 生かしてオリジナルのエピソード
 を書いたのは結構あるけどね」
「そうなんですか」
「エロアニメの黎明期には結構あった
 んだけどね、オリジナル企画。
 最近はほとんど聞かないなー……
 エロアニメはTVアニメより
 オリジナルの比率は低いと思うよ」

「賀島さんはオリジナル企画を
 もっと増やしたいと思います?
「ん~~……興味はあるんだけど
 本音を言うとちょっと怖いかな」
「怖い?」
「キャラクターもシチュエーション
 も世界観や設定もエッチの内容も
 全部オリジナルとなると、
 どうしても自分の個性というか、
 性癖が滲み出ちゃうじゃない?」
「はいはい」
「そういう作品が多くなると、
 何時の間にか似通った作品ばかり
 書いちゃったりとか、独りよがり
 の作品になっちゃったりとか……
 そういうのが怖いかな」
「ははぁ……なるほど……」

「もちろん、オリジナルの企画を
 思いつく時もあるんだけどさ。
 そういうのは商業作品じゃなくて
 同人作品として作ってみたり、
 小説としてノクターンノベルズ
 投稿したりしてるよ」

ノクターンノベルズというのは、
小説家になろう』の中で
18歳以上の男性向け官能小説を
専門とした小説サイトです。

ちなみに、賀島さんの作品一覧
コチラになります。

同人作品の方は、
コチラで販売されているそうです。

「……と言うことは、
 賀島さんにとって原作とは、
 とても大切な存在なんですね?」
「そうだね。そもそもまず、
 売れてる原作コミックや同人誌、
 エロゲーがあって、
『じゃあそれをアニメ化しよっか?』
 ってことで初めて企画が動きだす
 わけだからね
「プロデューサーによっては、
 とにかく良い原作を取ってくる事
 が第一で、中身に関しては監督や
 現場にお任せって人もいるくらい」
「ははぁ……また極端ですねぇ」

「しかしそうなると、
 エロアニメのシナリオや
 キャラクターデザインも原作元の
 ゲームメーカーさんや漫画家さん
 に担当して頂いた方が良い……
 ということにはなりませんか?
「あー、ところがねぇ……
 そうはならないと思うんだよね」
「どうしてでしょう?」
「例えばシナリオで言うと、
 15分とか25分の尺でどの位の
 お話が入るのかっていう感覚が
 原作者さんには分かりづらいと
 思うんだよね。
 登場人物があんまり多いと
 キャスト費も膨らんじゃうし、
 場所の移動が多すぎると設定が
 多く必要になってくるし……」
「なるほど」
「キャラクターデザインも、
 アニメで動かすことを考えると
 それなりに線を少なくして整理する
 ことが必要になってくるし、
 そういうのはやっぱり、
 現場の感覚が必要だと思うんだ」
「現場の感覚ですか……」
「もっと分かりやすいのは
 キャスティングかな?
 例えばコミックの原作者さんに
 希望のキャストを聞いちゃうと、
 有名でギャラのランクも高い
 役者さんばかりを挙げてきちゃう
 と思うんだよ」
「はいはい」
「でも実は、音響監督さんの方が
 何倍も色んな役者さんをご存知で
 その中にはきっと、
 そんなにギャラが高くなくて、
 その役にピッタリな役者さんが
 いらっしゃるはずなんだ」
「なるほど」
「だからこういう場合、とりあえず
 現場からキャスト候補を提案して、
 サンプルボイスや既存の作品を
 聞いてもらった上で、原作者さん
 に意見をもらう……
 というのが正しい流れだと思うよ」

「……で、やっと前回の話に
 繋がってくるんだけど、
 エロアニメでプロットを急ぐのは
 検討の叩き台になるプロットは、
 まず現場から提案する必要がある
 からなんだよね
「勿論、提案したプロットに対して
 原作者さんから注文があれば、
 どんなことでもキチンと前向きに
 対応するんだよ?」
「決して、原作元を蔑ろにしたり、
 現場が好き勝手にやりたいとか
 そういうことではないんですね?」
「そうそう、繰り返しになるけど、
 まず売れてる原作があって、我々
 現場は、それを使わせて貰ってる
 立場なんだから
現場のスタッフは、
 エロアニメの尺と予算の範囲で
 原作のエロいところを引き出して
 アニメ向きにアレンジする……
 っていうのがあるべき姿なんだと
 思ってるけどね
「なるほど……よく分かりました」

「……何だか真面目な話ばっかり
 しちゃったかな?
 神様、良かったらまた
 アニソンとか歌って聞かせてよ」
「はいはい、いいですよ」
「じゃあね……『猫物語(白)』
 エンディングで、春奈るなさんの
 『アイヲウタエ』をお願い」

『猫物語(白)』は西尾維新さんの
小説を原作とした作品で、
<物語>シリーズのセカンドシーズン
として2013年7月に放送されました。
制作はシャフトさん、
脚本は中本宗応さんで、
監督は板村智幸さんです。


「……おや、
 こちらのミュージックビデオは
 TVアニメのエンディングとは
 アレンジが違うようですが?」

「うん、そうなんだけどね。
 こっちの方がキャラの心情に
 合ってる気がして好きなんだよ」

ホントはね ずっと君と
二人だけが よかったんだ
『純粋なアイのコトバ』
笑わないでよ ねぇ
きっとまた そんな君を
『諦めてやるもんか』って
必死に答えを探す
馬鹿みたいだね あぁ

「ってサビがあってさ」

目と目を合わせたら
怖がらずに ほら
話してみよう
自分だけの 心を
溜め息をついて
さぁリセットしよう

「って締めるのがTV版なんだけど」

余裕なんてないんだよ
迂闊に話せない
溜め息をついて
さぁリセットしよう
話してみよう
自分だけの 心を

「この流れの方が切ない心情が
 伝わる気がするんだよね……
 どうだろう?」

この辺はあくまで個人の好みのお話
なので、私には何とも言えません。

<物語>シリーズ
 セカンドシーズンはさ、
 阿良々木暦じゃなくて、
 それぞれのメインヒロインの視点
 で描かれるのが特徴なんだよね。
 『猫物語(白)』
 羽川翼の物語なんだけど、
 彼女の失恋とアイデンティティの
 確立がすごくよく描けてて、
 ラストに登場する阿良々木暦が
 またカッコいいんだよねぇ……」

公式な配信ではないのですが、
作品のPVがありましたので
こちらもご紹介したいと思います。


ではではまた、お時間ありましたら
私の話を聞きにきて下さいね。

#10 今日はマジメにプロットのお話

エロアニメの神様
05 /11 2022
今回は賀島さんのお仕事、
エロアニメシナリオの実作について
お話を聞きたいと思います。

「んー……
 細かく話すと長くなるから
 とりあえずプロット制作
 話からしてみようか」
「はい」

「メーカーさんの社内で
 新作の製作が内定すると、
 原作元や制作会社との
 諸々の契約と平行して、
 内々にプロット作りや
 メインキャラのデザインを
 始めちゃうの」
「見切り発車しちゃうんですね」
「ま、ここで作ったキャラのラフや
 プロットの素案を原作元への
 プレゼンに使ったりもするし、
 原作がエロゲーだったりすると、
 解析にはそれなりの
 時間が掛かるからね」

【原作の解析】というのは?」
「原作を徹底的に読み込んで
 分析すること」

コミック原作なら本編はもちろん
 続編やスピンオフ、前日譚とか
 販促用のおまけマンガとか
 あれば全部チェックするし、
 原作者さんのツイッターがあれば
 原作に関する書き込みを見たり、
 とにかく原作に関する資料は
 全部読み込むようにしてる」
「ほうほう」

ゲーム原作でもこの辺は同じかな。
 本編とは別にHPでダウンロード
 できるオマケファイルがあったり、
 初回特典でドラマCDがあったり
 するとチェックするよ。
 シリーズもので続編やスピンオフ、
 前日譚のゲームがあった場合、
 流石に全部解く時間は無いけど、
 大まかな内容だけは把握しとく」

「あと、ノベルやムック本
 発売されてたら買っておくね。
 本編以外の資料については自腹に
 なっちゃうけど、こういう書籍が
 あると結構便利なんだよね」
「便利?」
「ノベルはマルチエンディングの
 ゲームを一本の物語に纏める上で
 一つの参考になるし、
 地名とか学園名とか会社名とか、
 細かい固有名詞を確認する時に
 調べやすいんだよね。
 ムック本は人物の身長・体重とか
 3サイズみたいな個人データを
 確認したり、ゲームの背景を確認
 したりするのに便利だね。
 一々データファイルを開いたり
 ネットで調べるより早いからさ」
「なるほどなるほど」

「そんな感じで周辺資料を調べつつ
 本編のゲームを解いてくんだけど
 これが結構時間掛かるんだよねー
 うっかりするとシナリオ書くより
 こっちの方が手間取るくらい」
「そうなんですか?」
「ゲーム本編の全ルートを解いて、
 大まかなあらすじとHシーンの
 プレイ内容を記録するのよ。
 細かくセーブもしながらね」

言葉だけでは分かりづらいかと
思いますので、実際に賀島さんが
纏めたプレイ記録の画像を添付して
おきますね。
CCI20220510_0002.jpg
こちらは今年2月にGOLDBEARさん
から前編が発売された
『聖奴隷学園2』の解析資料です。
原作は2021年にLiquidさんから
発売されたゲームソフトです。

「……しかし何と言うか
 ゴチャゴチャして読み辛いような」
「いいんだよ、これをどっかに
 提出するわけじゃないし、
 自分の作業用メモなんだから」
「ご自身でも読めなくなってしまう
 ことはありませんか?」
「……たまにある」

この解析資料は
A4サイズで全10枚あります。
赤色で記されたのはセーブポイント
なのですが、トータルで64か所
セーブされていました。

「解析資料の分量は、
 原作ゲームの分量によって違うね
 エロゲーは価格によってシナリオ
 のボリュームが随分違うから」
「こうした解析資料は
 皆さん作られているんですか?」
「さぁ……よく分かんないな
 これはあくまで我流のやり方だよ」

「さて、こうして【原作の解析】が
 済んだところで、いよいよ実際の
 プロット制作に入るわけですね?」
「ま、そうなんだけど……
 実際のところ、
 原作の解析が出来た段階で
 全体の大まかな構成は
 頭の中に浮かんでるんだよね」
「そうなんですか?」
「ゲーム原作の場合、一週間位かけて
 原作を解析するから、その途中で
 『このエッチシーン良いな~』
 と思うシーンはチェックしてるし、
 それを生かすような展開や構成を
 考えながら解析してるからさ」
「なるほど」
解析ってのは手間が掛かるけど
 その分、原作の世界観や物語、
 キャラクターを自分の中に
 沁み込ませることができるのよ。
 そうなると、
 プロットだけじゃなくて、
 シナリオを執筆する時にも
 随分と役に立つんだよね」

さてさて、こうしたプロセスを経て
実際に完成した『聖奴隷学園2』
前編のプロットがこちらになります。
CCI20220510.jpg
「プロットは基本的にA4一枚で
 一話が収まるように書いてるね。
 その方が見やすいし、
 プロットで詳しく話を書いても
 あんまり意味がない気もするし」
「どうしてですか?」
「これはエロアニメに限った話じゃ
 ないんだけど、
 プロットをどんなに細かく書いても
 実際にシナリオに起こしていくと
 変わってくる部分が絶対あるから」
「ほほう」
「家を建てる話で考えると、
 プロットってのはまだ間取りを
 考える段階なんだよね。
 そこで照明器具とか壁紙の話を
 しても今一ピンと来ないからさ」
「なるほど」

「ここまではゲーム原作のお話が
 中心になりましたが、
 コミック原作のお話も
 もう少し詳しくお願いします」
コミック原作の場合、
 同人誌だと一冊分、
 商業誌だと読切の一話分が
 アニメの半パート、15分くらいに
 なる感覚なんだよね
 もちろん作品によって細かい調整
 は必要なんだけどさ」
「ほうほう」
商業誌で、単行本丸々一冊が
 原作だった場合、もちろん全てを
 アニメ化することはできないから
 単行本の表題作とか、エピソード
 を選んでプロットを構成するよ」

このようにして制作されたプロットは
この後、制作会社さんやメーカーさん、
原作元さんにメールで提出して、
通常なら一週間程度で各所からの
チェックバックが届くそうです。
大抵は同報メールで送られてきて、
情報を関係各所で共有できるように
なっているんだとか。

「……で、大きな問題が無ければ
 各所から出た修正希望を踏まえて
 シナリオの執筆に入るってわけ」
「時間を掛けて原作を解析して
 プロットを作成したと言うのに、
 各所からの修正希望に
 反論されたりしないんですか?」
「基本的にはしないね。
 自分の考えは、提出したプロットに
 全部込めたつもりだから。
 それを読んだ上での修正希望なら
 割とすんなり受け入れられるよ」
「ははあ、そういうものですか」
もし提出したプロットで、
 『こんなこと書いたら、
 原作元に怒られるかな~』とか
 『これは多分無理だよな~』とか
 変に気を遣って、忖度して、
 無難なモノを書いてたとしたら、
 修正作業をしてても、どっかで
 モヤモヤしちゃうんじゃないかな?
「なるほど」
「これはライターだけじゃなくて、
 コンテマンでも原画マンでも
 役者でも同じだと思うんだけど、
 例え採用されなかったとしても、
 自分の意見はキチンと表明して
 おかないとね。
 その方が絶対上手くなると思う
「ありがとうございます、
 よく分かりました」

「……しかし一つ疑問があります。
 先程仰ってましたよね、
 『大きな問題が無ければ
 シナリオの執筆に入る』と。
 シナリオ作業に入れないような
 【大きな問題】というのは
 どんな事態なのでしょうか?」
「ああ、それはね……」
 プロットの修正希望が
 ちょっと抽象的な内容だったり、
 疑問を提示するものだったり、
 俺の独断では修正の方向性を
 判断しかねる事態ってこと」
「むむむ……それは困りますね」
「いやまあ、それ程でもないけどさ
 面識のあるスタッフだったら
 直接電話して意見調整するし、
 原作元さんの修正希望だったら、
 『こんな感じならどうでしょう?』
 って修正案を提示してみたり、
 必要ならプロットの修正稿を
 出してみたりするね。
 あんまり拗れそうな場合は、
 関係各所との打ち合わせを
 セッティングしてもらったりね。
 色々とやり方はあるからさ」
「おぉー……流石ですね」
「プロット作りって言ったら
 本当にエロアニメ制作の
 最初の一歩だからねー。
 なるべくここで躓かないように
 時間を掛けないようにしたいなと
 いつも思ってるよ」
「時間というのは
 やはりそれ程大切なものですか」
「これは私見だけど、
 いいアニメが作りたいと思ったら
 絵コンテと原画にはなるべく
 時間を掛けてあげたいからねー」
「ヘンな話だけど、
 同人誌原作のエロアニメで
 原作をほとんどそのまま生かして
 アニメ化できそうな場合とかは、
 プロットを提出した後、
 チェックバックを待たずに
 シナリオ作業に入っちゃってること
 もあったりするよ。
 もし修正希望が出たとしても、
 シナリオ書きながら直しちゃう」
「なるほどなるほど」

気づいたら今日は
随分長くお話を伺ってしまいました。
あまり賀島さんのお仕事の
お邪魔をしてはいけないので、
この辺で失礼したいと思います。

「今月はさー、仕事はともかく
 観たい映画があるんだよねー」
「巷で話題の
『シン・ウルトラマン』ですか?」
「それも勿論だけど、
 『マイスモールランド』とか
 『マイ・ニューヨーク・
  ダイアリー』も面白そうだし
 『ワン・セカンド』
 『大河への道』も観たいなー……」

賀島さんは
レイトショーで映画を観るのが
ご趣味なのでした。

ツイッターで観た映画の短評も
投稿されているようです。
機会があれば、いつかそんなお話も
伺ってみたいと思います。

賀島さんが挙げた
今月公開の映画作品の予告編
最後にご紹介しておきますね。





佐和山進一郎

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