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#14 時間の誘惑

エロアニメの神様
07 /05 2022
さて、本日はいきなり質問です。
新作エロアニメには
収録時間が20分の作品と
30分の作品がありますが、
この違いは一体何故でしょう?

「あー、はいはい。
 俺がエロアニメ業界に入った頃は
 30分作品しかなかったんだけどね。
 ま、30分って言っても
 エンディング込みの話だから
 本編は25分強ってところだね」
「それはTVアニメ一本分
 ということでしょうか?」
「今のTVアニメはオープニングと
 エンディングとCMを抜くと
 本編が22~23分位じゃないかな?
 それよりはちょっと長めだね」
「このフォーマットに何か決まりが
 あるんですか?」
「決まりってわけじゃないけど
 メーカーさんとしては【30分作品】
 って表記したいからさ
 制作会社さんとの制作委託契約書
 に書いてあったりするのよ
 【本編25分以上30分未満で納品】
 ってね」
「随分メーカーさんの事情に
 お詳しいんですね?」
「独立してシナリオライターをやる前
 メーカーさんのお仕事の手伝いを
 してたからね」

さてさて、では20分作品というのは
どうやって生まれたのでしょう?

30分の作品は税別で5800円とか
 6800円で販売されてたんだけどさ。
 業界として売上が段々落ちてきて、
 毎月毎月新作ソフトが発売される
 ことを考えると、
 この価格少し高いんじゃない?
 ……って考え方が出てきたの。
 もうちょっと買いやすい価格の作品
 を出したらどうかって」
「なるほど」

「俺が最初に書いた20分作品は、
 2010年に【ちちのや】レーベルで
 発売された『真章・幻夢館』かな。
 もっともこれは、16分全4話で
 制作した作品を2話ずつまとめて
 DVDで発売する形だったね。
 新規のフォーマットっていうことで
 まだまだ手探りの部分が多かったん
 じゃないかと思うよ」

「次は2011年に今は亡きミルキーズ
 ピクチャーズさんから発売された
 『Sweet Home』
 これが20分で全3巻だったね。
 この作品は【Celeb】っていう
 レーベルで発売されたんだけど
 この後もミルキーズさんは色々な
 レーベルで20分作品を発売して
 俺も何作も書かせてもらったよ」

「2013年には
 ピンクパイナップルさんでも
 『不良にハメられて受精する
  巨乳お母さん』っていう
 新しい形の作品に関わったね。
 これは30分と20分の間
 一話25分っていうフォーマットで
 30分作品は税別6800円だったのを
 25分で税別5800円で発売してた。
 ピンクパイナップルさんは作品毎に
 微妙に価格を変える戦略みたい。
 今でもその傾向は続いてるよ」

「この辺から20分作品を書かせて
 もらう機会がどんどん増えてきた
 気がするね」

「2013年にはメリージェーンさんで
 『女子高生の腰つき』
 これは売上が割と好評で
 全6巻も発売されたんだっけ」

「2014年にはルネソフトさんの
 【ばにぃうぉ~か~】レーベルで
 『受胎島』を書いて、
 2016年には
 ケイ・エム・プロデュースさんの
 【*EDGE】レーベルで
 『少女から娼女へ…』を書いて、
 同じく2016年には、配信メインの
 【せるふぃっしゅ】レーベルで
 『ヤれる子! 電車エッチ』
 書いて……」

「色んなメーカーさんが次々と20分
 作品を販売するようになってさ。
 気がついたら何時の間にか、
 そっちの方が業界の主流になってた
 って感じかな。
 あくまで俺個人が関わった作品を
 通して感じた印象だけどさ」
今現在、
 30分作品を製作しているのは
 ピンクパイナップルさんと
 メディアバンクさんの
 【GOLD BEAR】レーベルだけ
 なんじゃないかな?

「ここまで20分作品のフォーマット
 が業界中に広まったのは、何が原因
 だと思いますか?」
「これは比較しちゃいけないのかも
 しれないんだけど……
 AVだと3時間とか4時間収録で
 販売価格は3000円以下だったり
 するじゃない?
 エロアニメだけ何時までも30分で
 6800円のままだと、ユーザーさん
 は離れて行っちゃうのかなと……」

「あと、やり方によっては
 30分作品を1本作る予算で
 20分作品を2本作れたりしちゃう
 からねぇ
「どういうことでしょう?」
「TVの『ちびまる子ちゃん』とか
 『ドラえもん』みたいなもんでさ
 15分二本立てを作るつもりで
 30分作品を作ればいいのよ」
「1話2話それぞれの本編を
 15分ギリギリで作ってさ、
 後はそれそれぞれに
 エンディング曲を付けたり
 共通のアバンタイトルを付けたり
 #2には#1の粗筋を入れたり
 どうにかこうにかしてトータルで
 16~18分の映像にしちゃって
 20分作品として発売するわけ。
 勿論、アフレコからの音響作業や
 映像編集・モザイク入れなんかは
 二本まとめてやっちゃうのよ」

「ははぁ……でも何と言うか……
 ちょっとその……セコいような……」
「……まぁ確かにそうだわな。
 もし映像の尺を伸ばすだけだったら
 エッチシーンのピストンをリピート
 させたり、喘いでいる女性のカット
 を長めに引っ張ったりすれば、
 それほど難しくないんだけどさ、
 本編の尺が二本合わせて30分を
 超えちゃうと、今度は役者さんの
 出演料が跳ね上がっちゃうんだ。
 ……まぁホントに何と言うか……
 苦肉の策ってヤツだよね……」

「でも、30分作品なら税別6800円
 20分作品二本なら税別3800円が
 二つで7600円になるからね。
 同じ予算でエロアニメを作るなら
 出来上がる商品の値段が高くなる
 方がいいって事なんだろうね。
 案外この辺りが20分作品が
 増えてる大きな理由なのかも」
「なるほど……
 そういう事情なんですね」
「作品が二本になれば、
 ジャケットの版権料やデザイン料、
 ディスクのオーサリングとプレス代、
 審査団体の審査料なんかは
 倍掛かっちゃうんだけど、
 それでもきっとそっちの方が
 メリットがあるんだろうね」

「ちなみに、二本立ての方が我々現場
 の負担も少し増えるんだよね」
「そうなんですか?」
「やっぱりどうしても
 キャラや設定は多くなっちゃうし
 シナリオだって30分で起承転結を
 付けるより、15分それぞれで起承
 転結を付ける方が頭使うからさ」

こうしてお話を聞いていると、
やはりエロアニメ業界の現状は
あまり芳しくはないようです。
しかし、それにも関わらず
そこで働き続ける賀島さんたちは
とてもお元気で前向きなのでした。

「……そうそう実はね、昔45~50分
 の作品もあったんだよね」
「まだ俺が業界に入る前の話だから
 うろ覚えだけどさ。
 オリジナル作品が主流だった時代
 には結構あった気がする」

エロアニメメーカーさんのHPを
調べてみると、
ピンクパイナップルさんの作品で
『淫獣大決戦』
『淫獣エイリアン』
『淫獣 ねらわれたアイドル』
『淫獣VS女スパイ』
『淫獣家庭教師』などは
収録時間が45分以上あるようです。

「そうそう、
 『淫獣シリーズ』懐かしいな~
 『淫獣教師』も確かそうだったよ。
 今は全集しか販売されてない
 みたいだから確認しづらいけど」
「これはあくまで推測なんだけど
 この頃の作品は
 TVドラマで言えば1話分、
 TVアニメで言えば2話分って
 いうフォーマットで考えられて
 いたんじゃないかなー」

「……今日も随分長く仕事場に
 お邪魔してしまいました。
 お礼というわけではないですが
 何かリクエスト曲はありますか?」
「じゃあ……『ゴッドマジンガー』
 エンディングで『時間の誘惑』
「今日はエロアニメの収録時間に
 ついてのお話だったので、それに
 ちなんで……
 ということでしょうか?」
「それもあるけどさ、
 やっぱり好きな曲なんだよね。
 『ゴッドマジンガー』
 ロボットアニメとは思えない
 オープニングとか、音楽がやたらと
 印象に残ってるんだよねぇ……」

YouTubeの
【TMSアニメ公式チャンネル】さんで
第一話がアップされておりましたので
引用させていただきます。


ではでは、お時間ありましたら
また覗きに来てくださいね。

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佐和山進一郎

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