#31 デリンジャー
エロアニメの神様新年初めての更新となります。
本年も宜しくお願い申し上げます。
「今日はね、
子供の頃に観て違和感を感じた
TVアニメのオープニングを
紹介したいんだ」
「違和感?」
こちらはTVアニメ
『タッチ』(1985~1987年)の
第57話~79話まで使用された
オープニングで
岩崎良美さんが歌われている
『チェッ!チェッ!チェッ!』です。
原作はあだち充さんのコミックで
1981年~1986年まで
『週刊少年サンデー』に
連載されていました。
そしてこちらはTVアニメ
『キャッツ・アイ』第2期
(1984~1985年)のオープニングで
刀根麻理子さんが歌われている
『デリンジャー』です。
原作は北条司さんのコミックで
1981年~1984年まで
『週刊少年ジャンプ』に
連載されていました。
「賀島さんがこのオープニングに
感じている違和感というのは、
ゴールデンタイムに放映された
作品であるにも関わらず、
大変官能的なカットがある
ということでしょうか?」
「いやいや、そうじゃないんだよ
当時はまだエロに寛容な時代でさ
アニメだけじゃなくて
ドラマでもバラエティーでも
乳首が出ることだって
割とよくあったからね。
もっとエロい描写のアニメも
いっぱいあったと思う」
「そもそも、この二曲は良い曲だし、
映像としても面白いと思うんだよ。
『デリンジャー』なんて
当時シングルレコードを買ってる
くらいなんだから」
「ではでは、この二作に感じた
違和感というのは一体何ですか?」
「いやさ、実は
『タッチ』の浅倉南も
『キャッツ・アイ』の来生瞳も
本編では特にエロが魅力の
キャラクターではないんだよ。
それなのにこのオープニングでは
ドキッとするようなエロい描写が
入ってくるからさ、
いやらしさよりも何だか
違和感を感じちゃうんだよね」
「ははぁ……
『タッチ』も『キャッツ・アイ』
も時代を象徴する人気作で、
キャラクターの人気も高かったと
聞いております。
そうした人気キャラの官能的描写
は嬉しいものではないのですか?」
「ん~……
これは個人的感想かもしれないけど
キャラクターと嚙み合ってないと
エロをエロとして楽しめないと
思うんだよね」
「『タッチ』の浅倉南は
主人公・達也の幼馴染で野球部の
マネージャー&新体操部員で
さわやかな青春アニメの
清純派ヒロインって感じなのよ。
自分からサスペンダーを下ろして
グラビアみたいにヌードの背中を
見せるタイプじゃない筈なんだ」
「『デリンジャー』の
オープニング映像の来生瞳は
本編と見比べると分かるんだけど
何だかもう顔が別人なのよ。
少し年齢が高くなってると言うか
妙に気怠げで色っぽいんだよね。
ハイレグ水着とかポーズもすごく
エロいんだけど、この表情がそれ
を加速させてると思う」
「何て言うかさ、
どっちもエロさを感じる前に
【アレっ?】
ってなっちゃうんだよ」
「ははぁ……なるほど」
「これはもう時代とか関係なく
言える話なんだけどさ。
何でもかんでもエロを足せば
作品やキャラの魅力が増すって
考え方はすごく安易だと思うんだ。
それは作品やキャラに対しても
あとエロに対しても失礼だよ」
「エロアニメだってさ、
何でもかんでも裸にして
セックスをさせればエロくなる
ってわけじゃないし、
ちゃんとやりたいエロに合わせた
シチュエーションやストーリーを
考えて構成するわけだからね」
「どんな料理でも
掛けるだけで美味しくなっちゃう
魔法の調味料があれば便利だけど
そんなものはあるわけないし
もしあったらつまらないよね」
「つまらない?」
「だって美味い料理を創意工夫する
楽しみがないわけでしょ?
エロアニメにしたって
どうやったらエロくなるのか
あーでもないこーでもないって
うんうん唸って考えるのが
大変だけど楽しいんだからさ」
言葉にすると矛盾しているようですが
賀島さんをはじめ、
エロアニメを支えるスタッフ諸氏は
いやらしいことを大変真面目に考える
方々ばかりです。
「前にも言った話だけど、
大抵の男はエロが好きなんだよ。
そんな中でエロを仕事にして
お金を貰おうっていうからには
やっぱそれだけ真剣に考えないとさ。
お客さんのエロに負けちゃうからね」
本年もこんな
エロアニメに関わるお話を
ご紹介していきたいと思います。
あまり頻繁に更新できずに恐縮ですが
よろしければまた
私の話を聞きに来てくださいね。
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